地の果て　至上の時 （講談社文芸文庫） [ 中上 健次 ]

こちらの地の果て 至上の時はいかがでしょうか。服役を終えた男性が故郷に戻ることから始まる物語で色々な問題に直面し最後は悲劇的な結末を迎えます。今の時代にも起こり得る内容で感情移入もしやすい作品です。

読書好きの方にピッタリの中上健次「地の果て 至上の時」で、紀州熊野を中心に繰り広げられるサスペンスストーリーで、弟を殺した罪で服役していた主人公の人生像を描いた作品になります。主人公に重点を置くことでヒューマニズムを取り入れた内容で淡々とした感じにまとまっています。

文学の「核」に迫る、現代文学の巨人・中上健次の傑作評伝です。難産の末に世に出なかった幻の処女長編『エレクトラ』を題材に、出生の秘密や出自の宿命など、彼の文学の根幹を丹念な取材で解き明かしています。芥川賞受賞時の涙や編集者との激しいやり取りなど、作品の背景にある作家の生々しい実像がありありと目に浮かび、中上文学ファンはもちろん、作家の峻烈な青春と苦悩を知りたい方におすすめの重厚かつ濃厚な一冊です。